こんにちは、木村工務店です。
「パッシブデザイン」という言葉をご存じですか?家づくりを進めていると設計方法として耳にすることがあると思いますが、具体的にどのようなメリットがあるのかイメージが難しいという方もいるかもしれません。
そこで、今回は木村工務店が考えるパッシブデザインについてご紹介します。
■パッシブデザインとは?
建築の設計手法の一つです。特別な機械装置を使わず、建物に取り入れられる自然エネルギーを最大限に活かす工法です。
家を建てる土地はそれぞれ異なるため、気候の特徴や周辺環境はさまざまです。そのような条件を活かした設計のことをパッシブデザインといいます。
■日本の季節を考えた設計
毎日、太陽は東から西へ動きますが、夏と冬では少しずつ角度がかわっていきます。
例えば、夏だったら太陽は北の方から上がって、北の方に下がっていき、冬は南の方になります。
これは日本に住んでいる限りだれにも変えられないことですよね。パッシブには「受動的な」という意味もあり、アクティブとは反対のイメージです。
実際に家を作る現地に足を運んで日差しを確認したり、アプリで日の出日の入りを確認するなど、季節による変化を確認しながら設計していきます。
■自然の力を利用する
パッシブデザインで重要なのが、太陽の動きをどれだけ利用できるかです。
例えば、夏だったらどれだけ日差しを遮るかが重要になってきます。高気密高断熱の家は保温力が高いので、夏の日差しを入れてしまうことで、熱が逃げにくく暑くなってしまう可能性もあります。
南側に大きな掃き出し窓をつけるというのが定番ではありますが、なぜそこにつけるのか、床の面積を何%位の大きさの窓をつけるのか、夏の日差しをどれだけ遮るかはとても重要なのです。
また冬は外気が0℃に近くなっても、太陽の熱は必ずあるのでそれをストーブ代わりに入れて保温力を高め、光熱費を抑えて、暖房がほぼいらないくらいの家を設計していきます。
例えば、床材をコンクリートにしてそこに窓からの日差しが当たるようにして、太陽が下りてからもぽかぽかと暖かいようにすることもできます。
窓の位置だけでなく、屋根の設計やエクステリアなど、さまざまな手法があるのでその土地の環境にあったパッシブデザインを取り入れていきましょう。
次回は【コラム】をお届けします。お楽しみに!